低温粉砕の特長
- 低温(冷凍・凍結)粉砕とは
- 物質には、ある温度以下になると急激に脆くなる性質があり、これを「低温脆性」といいます。この性質を利用すると、常温では粉砕しにくいゴムやプラスチック類なども粉砕できます。液体窒素の-196℃の極低温を利用した「低温粉砕」は、「冷凍粉砕」、「凍結粉砕」ともいわれています。この技術で生まれた各種の高品質パウダーは、いろいろな用途に使用されています。
冷凍実験の様子
特長
流動性に優れる
製品は粒子表面が滑らかで、流動性に優れるため、粉の扱いが容易です。
特長
熱による変質がない
凍結状態で粉砕するため、粉砕熱による製品の変質や劣化を防ぐことができます。
特長
酸化しない
窒素雰囲気のもとで粉砕するため、製品の酸化を防止する効果があります。
特長
低融点物質や油分、水分を含んだものでも粉砕可能
凍結状態で粉砕するため、低融点物質や油分、水分を含んだものでも粉砕できます。
低温粉砕と常温粉砕の違い
物質の破壊様式は延性破壊と脆性破壊に区別され、低温粉砕品は脆性破壊(岩石を砕いたとき)形状、常温粉砕品は延性破壊(塑性変形からのくびれが細くなる)形状を呈することが多くなります。また、同じものを粉砕した場合、単位時間当たりの生産量は、低温粉砕の方が多くなります。